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2014年11月19~20日

Apuntes sobre la frontera 公演概要

故郷を捨てざるを得ず国境を越える人々・・・

​        彼らの前に政治・経済・社会がもたらす壁が立ちはだかる

『国境の記憶』は、カリフォルニアのサン・フランシスコに拠点を置くラティーノ・アーティスト集団〈セコス&モハードス〉によるTRÍP(tico) de la Frontera(国境の三部作)の第一部と第二部のアクションをコラージュ/モンタージュしてつくられた作品で、移民および国境を移動する人々をめぐる複雑なテーマに着想を得ています。『国境の記憶』に登場するひとりの移民女性は、より良い生活を求めて故郷を離れます。彼女が持っているのはスーツケースひとつ。“モノ”であると同時に象徴的な意味合いを持つ彼女のスーツケースには新生活を始めるために必要な道具が詰められています。しかし、たどり着いた新しい国で、彼女の身体は傷つき、疎外され、搾取され、拘束され、追放されてしまいます。彼女の身体は再びイメージ化され、形を取り戻すことができるでしょうか。

作品のサウンドトラックに収録された証言と声はロサ・モリ―ナのものです。彼女は『国境の記憶』の演奏者/作曲者であるダビッド・モリ―ナの母親です。ロサはエル・サルバドルからアメリカ合衆国へ移民した自分の物語を語ります。それは深いところで多くの人々の物語にもつながっていきます。政治、経済、社会の状況がもたらす厳しい局面を前に人々は故郷を捨てざるを得ないのです。

 

 


【クレジット】
コンセプト/パフォーマンス/小道具/衣裳:ビオレタ・ルナ
映像:ミッキー・タチバナ
音楽:ダビッド・モリーナ
コンセプト/コーディネーション:ロベルト・グティエレス・バレーア

 

Photo Credits

Julio Pantoja
Nora Raggio
Cleide de Oliveira

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