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2022年8月 演劇情報

第1回「イベロアメリカ・日本-芸術文化研究国際コロキウム」が開催されました

 

Coloquio Internacional de Estudios de Arte y Cultura Iberoamérica + Japónが8月18日~19日、8月24日~26日にわたって対面(メキシコ)とオンラインで開催されました。

明治大学の仮屋浩子と私は8/24の第二セッション「文化交流の舞台としての演劇」で発表しました。仮屋タイトル「日本におけるラテンアメリカ演劇のプレゼンスとその展望」、𠮷川タイトル「コロンビアの佐野碩」。

 

第1回「イベロアメリカ・日本-芸術文化研究国際コロキウム」(Coloquio Internacional de Estudios de Arte y Cultura Iberoamérica + Japón)が8月18日~19日、8月24日~26日にわたって対面(メキシコ)とオンラインで開催された。イベロアメリカ地域と日本で仕事を進めている研究者が美術、文学、演劇、アニメ、思想、歴史などの文化表象をめぐる研究発表をおこなった。

明治大学の仮屋浩子と私は8/24の第二セッション「文化交流の舞台としての演劇」で発表した。仮屋タイトル「日本におけるラテンアメリカ演劇のプレゼンスとその展望」、𠮷川タイトル「コロンビアの佐野碩」。

仮屋は、日本の現代演劇の流れと翻訳劇の上演史を押さえたうえで、諸外国の演劇がどのような劇団・劇場や機関を介して上演されてきたかの概要を伝えた。さらに、近年自らが関わっているラ米作品の翻訳と舞台上演の実際について現場報告をおこなった。ラテンアメリカの聴衆にとっては、日本の現代演劇の成り立ちを知る貴重な機会になった。ウルグアイ、アルゼンチン、キューバなどの現代劇の作品が仮屋の手で翻訳され、日本に紹介されている現況にも触れられていた。これも貴重な情報だった。

𠮷川は、1980年代から継続している日本人演出家・佐野碩のコロンビアにおける演劇活動について、新資料も含めて紹介した。コロンビアの演劇史もメキシコ同様、「佐野以前と佐野以降」に分けられるという。その分岐の年は1955年だった。軍事政権下のコロンビアに招聘された佐野碩は演劇学校を創設し、のちの新演劇運動の担い手となる人々を教えた。軍事政権は始まったばかりのテレビの俳優養成を委託したが、佐野は本格的な演劇基盤をつくることをめざしていたと考えられる。

25日の深夜3時から4時にかけてのハードな発表だったが、ラ米と日本の芸術文化交流について発信できる貴重な機会だったと思う。なお、この発表はYouTubeで配信され、記録が残されている。

 

Coloquio Internacional de Estudios de Arte y Cultura Iberoamérica + Japón プログラム

 

主催:国立芸術文学院国立造形芸術研究資料情報センター(INBAL Cenidiap)

共催:イダルゴ州立自治大学芸術研究所(UAEH IA

協力:国立芸術文学院ロドルフォ・ウシグリ演劇研究資料情報センター(INBAL Citru) 協力

 

Mesa 2. Teatro como escenario del intercambio cultural

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